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今月のよもやま話

平成25年8月・葉月

血天井(鳥居元忠)

●今月は、鳥居元忠(とりいもとただ)が討死した月です。
●元忠は、家康の三河以来の家臣です。
関が原の戦いの前哨戦・伏見城(京都市伏見区)の籠城戦で
家康から捨石の密命を受け、落城必死の伏見城の城主を務めました。
家康は、「弾丸が無くなれば天守の金銀を鋳潰して代用せよ」と言っております。
元忠は、「伏見城は小人数で十分、一人でも多くの家臣を
家康と供に連れて行きことが大事」と頼みました。
元忠は、自分の仕事を良く理解して敵軍(石田三成側)を伏見城に少しでも長く
少しでも多くの人数を釘付けすることに成功しました。
攻める敵軍は、宇喜多秀家、小早川秀秋、島津義弘ら約四万、
守る元忠(城方)は、千八百と圧倒的に不利でした。全員玉砕しました。

●関が原の後に伏見城で討死した元忠とその家臣千八百の霊を弔う為に
彼らの血の付いた廊下の板をお寺の天井に張りました。
この天井が血天井と呼ばれています。


 [上の写真は、その血天井の有る正伝寺(京都市北区)です。
 こちらのお寺では、伏見城で御成殿と称した広間を方丈として使っております。
 その方丈(御成殿)の武者隠しの前で住職(左側)と一緒に撮りました。
 この方丈(御成殿)の襖絵は狩野山楽筆です。
 又、この襖の引き手を桐紋から葵紋入りに家康の命で全部替えたそうです。]


 [上の写真は、やはり血天井が有る養源院(京都市東山区)の写真です。
 この寺には、俵屋宗達が霊を鎮める為に、釈迦の乗物と云われている
 白象を描いた板戸が有ります。]

●9月のよもやま話は、「おあむ物語」です。
又、聞いて下さい。

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