●今月は、大垣城(岐阜県大垣市)が落城した月です。関が原の一連の戦いです。
その時、落城する大垣城内に居た娘「おあむ(当時17歳)」が語った話です。
「おあむ物語」と云われています。
[上の写真は、大垣城の大手門です。]
●おあむの話「おあむの父は石田治部少輔殿に奉公していて、
治部殿御謀反の時に大垣城に籠城した。
寄せ手(家康側)が城に向けて石火矢を撃つ時に、『これから撃つぞ』と
触れ回って撃ってきた。撃てば櫓が揺れ、地が割ける勢いで凄まじかった。
気の弱い婦人等は即時に目を廻した。
生きた心地もなく、只々恐ろしかった。
私も母も皆婦人達は天守に居て鉄砲の玉を鋳っていた。又、
敵の首が天守に集められ婦人達はその首に『お歯黒』を付けていた。
その首と一緒に寝ていた。血の匂いがしたが怖くはなかった。
ある日、父親の所へ矢文が来て明日城が落ちるから逃げろと言う。
父親は、家康様の手習いの師匠なので助けると言うので北の塀に梯子を掛けて
縄を降ろし盥(たらい)に乗って堀を渡って逃げた。」とおあむの話です。
その後、おあむ一家は山内一豊の家臣となり土佐へ移りました。
[上の写真は、大垣城の天守閣です。
戦災で焼けた為に昭和になって再建しました。]
●10月のよもやま話は、「多聞櫓」(松永久秀)です。
又、聞いて下さい。
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