●今月は、後藤祐乗(72歳)が亡くなった月です。
●祐乗(ゆうじょう)は、
刀の装飾部品の金工細工師で、
足利義政に仕え、その世界では、神様的な存在です。
目貫(めぬき)、笄(こうがい)、小柄(こずか)の
揃いの三点セットを得意としました。
●彼の作品の多くの物が、
重要文化財に指定されております。
素材は、高価な金、銀、
赤銅(色金)を使い
牡丹、獅子、龍のような古典的な物を好みました。
とても立体感があり、リアルで、気品有る仕上がりです。
●格調高い、いわゆる、後世「後藤風」と称される
作風を編み出しました。
●祐乗が作った目貫があまりにも素晴らしく人目を引くので、
この目貫から発展して、
目に付く通り(商店街)の事を
「目抜き通り」と呼ぶようになりました。
●祐乗の墓(写真)は、京都紫野十二坊に有ります。
残念ながら、後を守る家族が居ないと伺いました。
●その後、後藤家は、
織田信長、
豊臣秀吉、
徳川家康そして、徳川家代々に仕え
金工界で君臨してきました。
●秀吉から云われて大判(金貨)を作った五代目の
後藤徳乗の墓もここに有ります。
●今月はこれにてお仕舞です。
有難うございました。
●6月のよもやま話は「石田堤」です。又、聞いて下さい。
ご指摘・ご意見等ありましたら、是非
こちらまでメール下さい。
以前のよもやま話へ
表紙へ戻る
Copyright 西室 博史 2003