東京・八王子の創業明治38年 呉服店「きものの西室」

今月のよもやま話

平成24年10月・神無月



「平蜘蛛の釜」(松永久秀)


●今月は、松永久秀(まつながひさひで)が爆死した月です。
久秀は、戦国の梟雄と云われていますが
連歌や茶道が堪能な文化人でもあり、領国で善政を敷きました。
●久秀の出生は良く分かっていません。
当時、近畿に覇を唱えていた三好長慶の家老となり実力を発揮し
三好家から独立する形になり三好家を追い越す勢力になりました。
●第13代将軍足利義輝を暗殺して
従兄弟の義栄を将軍にしようとしました。が、そこへ
織田信長が台頭してきました。
久秀は、信長に適わないと思い臣従の証として
茶入(茶道具)の九十九髪茄子を信長に差し出しました。しかし、
信長が義昭を将軍としましたので信長の事を良く思っていませんでした。
その将軍足利義昭信長包囲網を画策して信長の力を割こうとしました。
その包囲網の一人・上杉謙信が上洛する事を予測して
信長に反旗を翻し信貴山城(下の写真・奈良県生駒郡)へ立て篭もりました。が、
運悪く謙信は遭えなく倒れ上杉軍の上洛はありませんでした。


 [上の写真は、信貴山城の本丸跡に建つ空鉢堂です。
 ここからの眺めは素晴らしく、又、敵の配置が良く分かります。]

●久秀は孤立し信長に包囲され、名器平蜘蛛の釜を渡せば
助けると言いましたが、久秀は、平蜘蛛の釜に火薬を詰込み
釜と共に爆死しました。日本で最初の爆死です。


 [上の写真は、久秀が爆死した信貴山城の跡に建つ碑です。
 碑のすぐ後ろが断崖で天然の要塞です。
 ここから少し登った所が本丸跡です。]

●11月のよもやま話は、「蝠棲庵」(私事です)です。
又、聞いて下さい。

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