東京・八王子の明治38年創業 呉服店「きものの西室」

今月のよもやま話

令和5年5月・皐月


「了頓辻子」(京都の茶人)



●今月は、家康が、お茶を飲みに廣野了頓(ひろのりょうとん)宅を訪れた月です。



 [上の写真は、了頓宅跡(京都市中京区)の石碑です。了頓は、
 秀吉から280石、家康の時代になってからは400石を貰っていました。
 実は、利休は、秀吉から3000石を貰っていました。高禄です。
 下剋上は、武士に限らず文化の世界にも有りました。]

●廣野了頓は、室町時代から続く足利家の家臣で、茶人です。
足利義晴義輝の時代にこの地を貰い、
隠居して茶室を作り、お茶を広めていました。
ここに、家康が古田織部を連れて茶を飲みに訪れました。
実は、秀吉も、廣野了頓宅を訪れ茶を飲んだと云われています。
了頓宅は、北は三条通り、南は六角通りに面していたので、
市民の為に自宅の敷地内を通り抜け(了頓辻子)できるようにしていました。
現在も、了頓辻子(りょうとんずし)の名前が残っています。
秀吉は、この辻子を活かして京都大改造時に衣棚通りを作りました。



 [上の写真は、了頓は六角通りの表門を、家康が通りましたので
 将軍御成門と呼んでいました。その将軍御成門跡の碑です。]

●今月は、これにてお仕舞です。有難うございました。


 
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