●今月は、バカ殿様(前田利常)が亡くなった月です。
●バカ殿様と呼ばれた「利常(前田家の三代目)」の時代は、
既に、徳川の世になりつつ有りました。
一国一城の令が出て、前田家(初代の利家は父)も
高岡城を取り潰さなければ、ならなくなりました。
そこで、利常は、兄(利長・前田家の二代目・母が違う)の
菩提を弔うという事で高岡城の跡地に瑞龍寺を建立して
密かに城の替わりとしました。
この瑞龍寺の仏堂の屋根は、
金沢城の石川門と同じく
厚さ3ミリの鉛の板が瓦の上に葺いて有ります。
この鉛の総重量は、47トンで、
鉄砲の弾の数にすると250万発だそうです。
●そして、この重みに基礎が耐えられるように、
基礎石を二重に敷き、一番痛みやすい角を
鍵形にくり貫いた石(下の写真)を使用しました。
●前田家は、徳川時代には、最大の大大名だけに、
利常も、「関東(徳川)が怖がっているだろう」と考え
表向きは、バカ殿様のふりをして、
内実は、戦の備えは怠りませんでした。
●写真は、高岡市の瑞龍寺です。
仏殿、法堂、山門が国宝に指定されています。
●今月はこれにてお仕舞です。
有難うございました。
●11月のよもやま話は「妖刀村正」です。又、聞いて下さい。
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Copyright 西室 博史 2003